内緒で債務整理
家計を管理している妻、母が、何かのきっかけで消費者金融を利用することはあるでしょう。
急な出費、予想外の支出等々、最初は小さな額でも返済、借入を繰り返しているうちに、金額も徐々に大きくなってしまいます。
ご自身のせいではなく家計のやりくりがうまくいかず結果借金をすることになってしまっても、そのことを家族に知られたくない。
妻や母が、夫や子供に内緒で借金の整理をするにはどうしたら良いか？
結論から言うと、、、
ズバリ、以下の２つになります。
- 整理方法は任意整理で
- できるだけ早く
これにつきると私は思います。
もちろん、他にも整理方法はありますが、バレるリスクを最小限にするには、上記の２点が大切な基準になります。
整理方法は任意整理で
借金を整理する方法としては、任意整理、個人再生、自己破産の３つの方法があります。
家族に、周囲に内緒で行う、バレるリスクを最小限にする債務整理と言うと、任意整理の一択になります。
個人再生や自己破産をすれば必ずバレる、というものではありませんが、バレるリスクは高くなります。
これらの手続きにおいて、家族に関する資料の提出が必要になるので、資料を収集、作成する上で家族に知られる、もっと言えば、家族の協力が必要になることがあります。
この点、任意整理は家族は全く関係なく手続を進めることができるので、バレるリスクは小さくなります。
できるだけ早く
「任意整理」での債務整理が大前提となりますが、任意整理ならではの問題点もあります。
それは、他の方法に比べて債務整理で減額できる額が小さいことです。
個人再生では、借金は基本的に５分の１に減額されますし、自己破産では全額返済免責になります。
対して任意整理では、整理する時点の借金（元本＋今までの利息）を３年～５年にかけて分割で返済していくことになります。
返済するまでの３年～５年間、新たな利息（将来利息）は発生しないので、それだけでも負担はかなり軽減されるのですが、他の方法を比較する減額幅は小さく、返済の負担は大きくなります。
このため、返済の負担を小さくするために「できるだけ早く」任意整理に取り掛かることが重要になります。
例えば、借金額が５０万円になった段階で任意整理に着手すれば、月々の返済額は３年返済で１万４０００円、５年返済で８４００円になります。
この金額であれば、何とかやりくりできる、少しパートに時間を増やせば対応できる、という方が、この時点で任意整理をせずにズルズルと引き延ばし、借金が１００万円になった段階で任意整理しようとすると、月々の返済が３年返済で２万８０００円、５年返済で１万７０００円になり、この返済はムリなので任意整理はできない、ということになってしまうこともあります。
まとめ
誰にも知られずに借金の整理をしたい場合は、任意整理が最適です。
１社あたりの借金総額が１４０万円以下であれば、代理人として全ての手続きを司法書士が行うので、ご本人は結果を待つだけで何もする必要がありません。
ただし、手続後の減額率が大きくないので、任意整理後に返済が滞っては何の意味もありません。
成功の秘訣は、借金が大きくなる前に任意整理を行うことです。
まだ、これくらいであれば、との安易な判断は単なる問題の先送りであり、先送りされた問題は更に大きくなって跳ね返ってきます。
「できるだけ早く」問題解決にとりかかることが、穏便に、平穏に問題を解決するコツ、と言えるでしょう。
