訴状

自己破産申立には、多くの書類作成や資料を揃える必要があり、その準備に数ヶ月を要します。

自己破産の申立をされる方の多くは既に滞納状態にあるので、申立前の準備中に債権者から訴訟を起こされる可能性があります。

訴えられれしまったら、どう対処するか判断を迫られます。

自己破産申立前の訴訟

返済を滞納してしまうと、債権者(消費者金融等)から督促が開始されます。

ハガキであったり電話による督促がメインですが、中には訪問される場合もあります。

司法書士や弁護士が依頼を受けて債務整理手続きに着手すると、まず、各債権者に債務整理を開始する旨の通知をします(債務整理開始通知・受任通知)。

債権者はこの通知を受けると、債務者に対して直接督促をすることができなくなります(法律で禁止されています)。

司法書士や弁護士からの通知で債権者の督促行為は阻止できますが、訴訟行為は阻止できません。

自己破産の申立を行い裁判所により開始が決定されれば、債権者は訴訟を提起することはできなくなりますが、開始決定前であれば提起することができます。

滞納したからといって全ての債権者が訴訟を起こすものではありません。

半年、1年滞納状態にあっても訴訟を起こされないケースもありますが、最近では、九州の地銀系カード会社で3ヶ月の滞納でキャッシング、ショッピング両部門から訴訟を起こされたケースがあります。

訴訟提起前の対応

訴訟の提起をこちら側から阻止することはできないので、対応としては2つ考えられます。

一つ目は、相手側に自己破産すること、その申立の準備中であることを伝えることで訴訟を抑制させます。

訴訟を提起しても、その後に自己破産が開始決定されると破産開始が決定されると、基本的に破産手続によってのみ債権(破産債権)を行使することができず、開始前に提起された訴訟は中断します。

債権者としては折角費用をかけて訴訟しても、開始決定によりムダになってしまいまうので、訴訟を控えてくれることが期待できます。

※ケースによっては、破産予定を通知しても訴訟を提起される場合があります。
債務者にそれなりの財産がある場合、他の債権者に先駆けて財産(不動産、高額な給与等)を差押て回収したいと考える債権者も中にはいます。

二つ目は、一つ目と関連しますが、急いで準備して申立、開始決定を得ることで、訴訟を防ぎます。

訴訟提起後の対応

対応しても、開始決定前であれば訴えられることはあります。

自己破産の申立準備には2~3ヶ月程度かかります。

福岡地裁の場合、申立前直近2ヶ月の家計表の提出が必要なので、最低でも2ヶ月を要します。

受任通知後、長期間が経過すれば、中には訴訟を提起するところもあります。

時効が迫っていれば、時効完成を阻止するために訴訟を提起される場合もあります。

訴訟を提起された場合、対応としては2つ考えられます。

一つ目は、無視してとにかく自己破産申立をして開始決定を得ます。

無視することで訴訟に対応する費用の出費を抑えることができます。

ただし、無視すればすぐに判決がでてしまし、相手方に差押えの意思があれば財産(給与等)を差押えられるリスクが生じるのでおススできません。

自己破産状態にある者に対して費用をかけて差押えまでする債権者は多くはないと思いますが、ゼロとは言い切れないので、無視する対処法は最善とは言えないでしょう。

二つ目は、対応してできる限り時間を稼いで、その間に申立、開始決定を得ます。

時間を稼ぐといっても限界があるので、どちらにしても申立、開始決定を得るために全力を注ぐことになるかと思います。

まとめ

以上、説明したとおり、破産手続開始決定されるまで、訴訟を起こされるリスクはあります。

最善策は、急いで申立を行い裁判所に手続開始を早急に決定してもらうことにつきます。

仮に裁判を起こされたとしても、放置はせずに専門家である弁護士に対応を依頼した方が良いです。

訴訟額が140万円以下なら司法書士も代理人として全面的に対応できるので、ご相談ください。