ローン

テレビや雑誌で住宅ローン破綻問題が扱われるようになっています。

中でも定年後に再就職や転職等々で予想していた収入を得ることができず、ローンを返済することができなくなり住宅を失う高齢者が多くなっています。

老後の住宅ローン破綻

様々な理由で老後になっての住宅ローン破綻が増えています。

ローンを組んだ当時に予想していた収入が得られなかったり、又予想外の出費が発生することで破綻に追い込まれるケースが多くなっています。

以前であれば、終身雇用体制のもと定年までの収入、その後の年金である程度予想ができ、それに基づいてローンの返済計画を考えることができました。

しかし、バブル崩壊後、社会の状況、特に働く環境が大きく変化し、老後の生活がどのようになるか予想が難しくなっています。

破綻の原因

ローン破綻の原因は、収入が減った、支出が増えた、その両方、ということになります。

収入の減少

20年、30年前に住宅ローンを組んだ時と今は社会の状況が大きく異なり、収入の減少リスクは大きくなっています。

ローンを組んだ当時は終身雇用が主流でしたが、現在は突然のリストラ、子会社等への出向等々により収入を失う、減少する、ということが普通に起きています。

最近話題になりましたが、今や大企業でも、しかも赤字でもないのに改革のためと人員削減をする時代になっています。

また、不況により、定年後の再就職も厳しく、できたとしても収入は大きく減ってしまいます。

年金も、支給額や支給開始年齢等々が今後どうなるか分からず、あてになりません。

支出の増加

昔は20代で結婚して30前後でローンを組んで定年と同時にローンを払い終える、というパターンが多かったですが、晩婚化により30代後半、40代でローンを組むケースが増えています。

この場合、定年後もローンが残ってしまうので、その負担が大きくなります。

晩婚化で子供を持つのも遅くなるので、40代、50代になっても子供の教育費等にかなりの出費が必要になります。

また、50代になると親も高齢になり、介護が必要になれば介護費用が必要になります。

マンションに住んでいる方は、経年により修繕積立金がどんどん上がってきますし、大規模修繕が必要となればそれなりの大きなお金の支払を求められることもあります。

戸建ても同様で、20年、30年と経てば、屋根や外壁等の修理で数百万単位の修繕費が必要になります。

このような状況でリストラにあったり、定年後の再就職に失敗すると、たちまちローンの返済に窮することになります。

対策

対策としては、収入をできる限り増やし、支出を切り詰める、ということに尽きます。

ただし、収入を増やすことは簡単ではありません。

掛け持ちで仕事を増やし収入を上げても、体を壊せば何もなりません。

かえって、治療費や入院費等の支出が増えることになるので、無理は禁物です。

老後に不安を抱える高齢者をターゲットに儲け話しを持ち掛けて貴重な預貯金をだまし取る犯罪も横行しているので、くれぐれも儲け話には注意してください。

すぐできる対策としては、やはり、支出を減らすことです。

家計を見直し、保険を見直して、削れる部分は削る。

住宅ローンの負担を重く感じる方は、返済期間は延びますが毎月の返済額を減額してもうらうように金融機関に返済計画の変更(いわゆるリスケ)をお願いしてみるのも一つの方法です。

※既にローンを滞納している方でも、対応はきびしいかもしれませんが相談するのも一つの方法です。

また、ローンが残ってい方は、他の金融機関で金利が安く借りれそうであれば、借り換えの検討もしましょう。

※借り換えにはいろいろな手数料が発生するので、トータルで検討する必要があります。

リースバック・リバースモゲージは有効か

今の家に住みながら生活費等のためにまとまったお金を得る方法として、リースバックとリバースモゲージがあります。

ローンが残っていても利用できるので(残債額によります)、検討する価値はあります。

どちらも手続後も今の家に住むことができます。

リースバックは、持ち家を売却した後に賃貸として家賃を払うことになります。

リバースモゲージは、持ち家を担保に融資を受け、期間を決めて(又は終身)その間利息のみを毎月支払い、ご自身が亡くなった時に家を売却して元金を返済することになります。

リバースモゲージも最終的には家を売却するので、子供に家を残すことはできません。

リースバックの問題点

自分の家に住むという安定的な状況から、他人の所有になった家を借りて住むことになるので、安定性を失うことになります。

基本的にリースバックでは、売却額は通常よりも低くなり、家賃は高めになるので、売却額や家賃が妥当か、家の補修等はどちらがどこまで負担するのか、ずっと住み続けることができるのか等々に注意を払わなければいけません。

通常の賃貸借契約(普通借家契約)であれば、契約は更新されるので長く住み続けることができますが、業者よっては定期借家契約で賃貸する場合もあります。

定期借家契約は、決められた期間が満了すれば契約は終了し更新の義務はないので(例え更新しますと約束していても)、新たな契約はしないと言われれば退去しなければいけません。

定期借家契約をするかどうかは、そのリスクを認識した上で決めてください。

リバースモゲージの問題点

リバースモゲージは融資なので、売却により得る金額より少なくなります。

また、よく言われるのが「長生きリスク」です。

言葉は悪いですが、リバースモゲージで得たお金を生活費にあてている場合、長生きすることで資金が枯渇するというリスクが生じます。

他にも、変動金利による金利上昇、不動産価値下落による元本割れ等々の問題があります。

ローン以外にも借金がある場合の対策

ローン以外にも借金があり返済が厳しい場合は、債務整理を検討しましょう。

家を残したいときは、「任意整理」か「個人再生」が選択肢になります。

住宅ローン以外の借金の返済を軽減すればローン返済が可能であれば「任意整理」を、大幅に減額しないとローンが払えない場合は「個人再生」を選択することになります。

※「個人再生」で住宅ローン以外の借金は基本的に5分1に減額されます(住宅ローンは減額されません)。

まとめ

高齢になってからの住宅ローン破綻は、生活が一変し影響も大きいです。

若い時のように環境の変化に柔軟に対応することも難しくなります。

ローンの返済がきつい、と感じたら早めに行動しましょう。

追い詰められてからは、とれる対応も限定されます。

初期の段階であれば、金融機関やフィナンシャルプランナー等に相談するのも良いでしょう。

返済ができない、滞納している、このような状態になってしまうと、債務整理を視野に弁護士や司法書士に相談されることをおすすめします。