法テラスは、弁護士や司法書士の法的支援が必要な方が、お金がないために諦めることのないように、資金を含めていろいろな面で支援する国によって設立された支援制度です。

日本司法支援センター（法テラス）が、弁護士費用や司法書士費用、裁判費用、書類作成費用などを立て替えてくれます。

債務整理と法テラス

返済がきつい、というような状況での債務整理ですので、債務整理の費用を捻出するのはどなたも厳しいでしょう。

このような状況におられる方が、債務整理を躊躇することのないように、資金的にサポートしてくれるのが法テラスです。

債務整理にかかる費用を本人に代わって法テラスが弁護士や司法書士に支払うことで手続を進め、手続終了後に本人が法テラスに立替金を分割で返済していきます。

法テラスの費用は直接に弁護士や司法書士に依頼するより概ね低く設定されています。

司法書士が書類作成支援として自己破産の手続をした場合、通常、１０～１３万円程度になります。

※管財人が就いた場合は、別途、約２０万円程度が必要になります。

また、法テラスへの返済も一律ではなく、本人の経済状態によって月5,000円～１万円位で返済していくことになります。

要件

法テラス制度は、経済的支援制度なので誰でも利用できるものではなく、利用するには資産や収入に関して一定の要件があります。

収入と資産基準

家族人数	収入基準	資産基準
1人	200,200円	180万円以下
2人	276,100円	250万円以下
3人	299,200円	270万円以下
4人	328,900円	300万円以下

上記基準は地域によって異なります。上記は、福岡市、北九州市に居住していている方の基準になります。

また、家賃や住宅ローンを支払っている場合、以下の表に記載の限度額まで収入から控除することができます。

人数	家賃・住宅ローンの控除限度額
1人	41,000円（53,000円）
2人	53,000円（68,000円）
3人	66,000円（85,000円）
4人	71,000円（92,000円）

（　　）内の金額は、東京２３区内に適用されます。

申立

法テラスを利用するには、法テラス事務所に所定の援助申込書と必要書類を提出して審査を受けます。

必要書類は以下になります。

• 住民票（申込から３ヶ月以内に発行されたもの）
• 資力申告書
• 収入を証明する書類（直近２ヶ月分の給与明細等）
• 債務一覧表
• 事件調書（債務状況の説明書）等々

これらの書類は福岡や北九州市の法テラス事務所にて書き方等を説明してくれます。

また、法テラス契約弁護士、司法書士事務所でも申込のサポートをしています。

当事務所も法テラス契約事務所ですので、法テラス支援が受けれそうなご相談者には、積極的に支援の説明、申込サポートを行っております。

最後に

借金に苦しんでいるのに、それを整理するために更にお金が必要となると、ちゅうちょするのも当然です。

放置するのも一つの方法ではありますが、その間、割高な遅延損害金が発生し想像以上に借金が膨れ上がることになりますし、訴訟を起こされるリスクもあります。

借金をきれいにして憂いなく生活再建をしていくためにも、ご自身で債務整理費用を工面することが難しい場合は、法テラスの支援を受けることをご検討ください。